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【状況シーン】 上司のもとに、ある部下があごを持ち上げるようにして、企画提案書を持ってきました。ですが、今ひとつポイントがつかめないので、「もう少し、論点を整理して」といったところ、「はい」と返事はしたものの、口角を下げた表情を見せていた。この部下の心情はどうなっているのでしょう。 【部下の本心・心理】 ★部下が企画提案書を提出したときの、あごを持ち上げ、前方に突き出している姿勢は、かなりの自信を持っていることを示しています。 また、実際にそんな姿勢をとってみるとわかりますが、視線は相手を見下ろすような形になります。まさにその通りで、心の中で、相手をみくびったり、見下したりしているときにも表れるしぐさです。 自信を持っていたところに、「もう少し、論点を整理して」といわれたことに対して、かなり反発しているに違いありません。それが、口角を下げるという表情になって示されたのです。 ★この口角を下げるという表情は、優越感を強く誇示しようとする気持ちを持ったときに表れます。 自分の企画提案書を上司に否定されたと感じ、一瞬、強い怒りや不満に心を支配されたと思ったことでしょう。 部下は上司に書き直しを命じられた悔しさを癒し、自分の心のバランスをとるために、優越感を誇示する表情を浮かべたということです。 おそらく、部下は、そんなことを意識したことも、表情が出たことも意識していないはずです。 しかし、見方によっては、そうした反発心は大変貴重なものであります。新しい動きを生む原動力になり得るからです。 部下の本音を知った上で指導していく、それが上司の大きな役割なのです。 |
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