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自分の発言や考え方と食い違った行動を取ると、心の中に矛盾を感じ、緊張感や不安を抱くようになります。これが、「認知的不協和」です。この不協和を解消するため、人間は自分の発言や考え方を翻します。 最近、ブラック企業というのが話題になっています。これは、従業員の健康を無視して極端に長いサービス残業を強いたり、パワーハラスメントなどが常套手段として行われる企業のことです。 当然、退職してしまう人が多いようですが、苦しみながらも勤務し続ける人も少なくありません。もちろん、これには「次の仕事が見つからない」という切実な理由もあるでしょうが、それとは別に心理的な理由も関係しているのではないでしょうか。 ある会社に就職を希望したとします。筆記試験や面接を何度も繰り返し、ようやく採用がきまると、その会社がたとえブラックだったとしても、「魅力的なもの」と思ってしまう心理が働きます。 このときに「この会社はブラックだから、勤務し続ける意味がない」と認めてしまうと、採用までの苦労が無意味になってしまいます。そのため、会社が魅力的なものだと思うことによって、心のなかの矛盾を解消するような心理が働くわけです。 ★これを「認知的不協和」と呼びます。 「自分の勤めている会社がブラックだ」と認めるのはつらいことですが、事実を直視しないと、ますます深みにはまるようになりますので、要注意です。 |
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